年に一度のお祝い


今日は新しい施設の始まりからずっと、スタッフの誰よりも長く、この施設とともに暮らしている方のお誕生日会でした。 

いつも、まあるい笑顔でスタッフを和ませてくれ、せつないときは、なんだかほんとにせつない気分を背負ってゆっくりゆっくり施設の中をお散歩している、われらが施設の主のような方です。 

今朝、ご自身のお誕生日とわかっているのかいつも以上にご機嫌で。いつものまあるい笑顔が、なお一層まあるくにこやか。 

「うちの小僧がいいことしてくれた。よめっこがな…」と、以前のお誕生日会の思い出のようなことを話し始めてくれました。いつもの会話では聞いたことのないお話や単語が飛び出てきて、こちらにもウキウキ気分が伝わってきました。

 お誕生会にはご家族の方も駆け付けてくれて、みんなでお祝い。あたたかな祝福の拍手に、祝う側の私もあたたかな気持ちになりました。中には、「私もこんな風に祝ってもらえるのかしら」ってうらやむ方も。

 実は、今月は今日も含めて7名のお誕生会があります。キッチンを携わる身としては、誕生会のお食事はちょっと手が込んでおり、正直なところ「今月は7回も!!」と思ってしまったのも事実。でも、うらやまむ利用者の方を見て、それだけ喜んでいただいているという事実と、お誕生会はそれぞれがその人にとって1年にたった一度、その人の誕生を祝う大切な日であることを改めて感じさせていただきました。 

「私もこんな風に祝ってもらえるのかしら」って?

もちろんです!!みなさんのときも、精一杯お祝いさせていただきたいです。